✅この記事でわかること
- 粘度表記の意味としくみ(5W-30など)
- 粘度の違いによるエンジンへの影響
- 各粘度のメリット・デメリット
- 車種・使用環境別のおすすめ早見表
- オイル選びの失敗例とリスク
- 純正粘度を守る重要性と社外オイル活用法
「粘度の違いがエンジンにもたらす影響については、こちらの記事でさらに詳しく、硬いオイルと柔らかいオイルの歴史的な論争を交えて解説しています。 [→ 「硬いオイル vs 柔らかいオイル」永遠の論争に終止符?最適なエンジンオイル粘度を見極める]」
記事更新のお知らせ(追記:2025年11月版)
この記事では「エンジンオイルの粘度の違い」や「車種別おすすめ早見表」を中心に解説してきましたが、今回の更新では実際のオイル交換作業に関係するポイントをいくつか追加しました。
以下の内容を読めば、より実践的に“オイル粘度を選び、長く快適に走る”ためのヒントが得られます。
🧪粘度って何?まずは数字の見方から解説

エンジンオイルの粘度表記は、たとえば「5W-30」のように表されます。
これはSAE規格という世界的な基準で定められた「オイルのサラサラ度(硬さ)」を表す記号です。
🔍5W-30の「5W」とは?
- 5W(Winter)=低温時の粘度(冬の始動性)を示します
→ 数字が小さいほど低温でも流れやすい(始動しやすい)
🔍「30」は何を意味する?
- 高温時(100℃付近)での粘度の指標
→ 数字が大きいほど高温下でもオイルの粘度を保てる(エンジンを守る力が強い)
📊粘度ごとの性格比較表
| 粘度 | 特徴 | 使用環境の例 |
|---|---|---|
| 0W-16 | 非常にサラサラ。最新の低燃費車向け | ハイブリッド、軽量エンジン |
| 0W-20 | 燃費と保護性能のバランス重視 | 軽自動車、コンパクトカー |
| 5W-30 | 汎用性高く、やや保護寄り | 普通車全般、長距離通勤車 |
| 10W-30 | 高温対応力が強い | 商用車、走行距離多め |
| 10W-40 | 粘度が高く、保護力大 | 高回転・高負荷な走行、旧車 |
| 15W-50 | スポーツ走行・サーキット向け | チューニング車、スポーツカー |
💡“粘度を変える”とどうなるの?
⬆粘度を高くした場合(例:0W-20 → 10W-40)
- エンジン保護力UP(高温時に強い)
- だが、燃費は悪化傾向
- 冬場は始動しづらくなる場合も
⬇粘度を低くした場合(例:10W-30 → 0W-20)
- 始動性・燃費向上
- だが、高温時の保護力が弱くなる可能性
- 車種によってはエンジン負荷やオイル漏れの原因になる
🚘車種別|粘度おすすめ早見表【2024年式車種中心】
| メーカー | 車種(代表例) | 純正推奨粘度(例) | 備考 |
|---|---|---|---|
| トヨタ | ヤリス/アクア | 0W-16 | ハイブリッド車/超低粘度 |
| トヨタ | ランドクルーザープラド(2.8L) | 5W-30 or 0W-30 | ディーゼル/耐熱性重視 |
| ホンダ | N-WGN(JH2) | 0W-20 | 軽ターボにも対応 |
| 日産 | ノート e-POWER | 0W-20 | 発電専用エンジン搭載 |
| スバル | レヴォーグ(FA24) | 0W-30 | ターボ車/高回転 |
| マツダ | デミオ(1.3L) | 0W-20 | 街乗り中心に適応 |
| 三菱 | デリカD:5(ディーゼル) | 5W-30 | トルク重視・高温対応 |
| スズキ | ジムニー(JB64) | 5W-30 | 過酷な使用前提(山道等) |
🧭迷ったときの“選び方の3原則”
✅①純正指定粘度を守る
→ これが最も重要!理由は:
- エンジンの設計に最適化されている
- 保証条件にも関わる
- 「燃費基準」「排ガス性能」にも影響する
✅②使用環境で微調整もアリ
- 冬場に寒冷地(北海道など)→ 0W系を選ぶ
- 夏場+山道や高速走行多め → 5W-30以上で保護性を確保
✅③古い車・高走行車には“少し硬め”を選ぶ
- シール劣化によるオイル滲み・消費を抑えるために
→ 例:0W-20指定 → 5W-30へ変更
⚠️粘度選びを間違えるとどうなる?
| 失敗例 | 起こること |
|---|---|
| 低粘度を入れすぎた | エンジン内部の摩耗、焼き付きリスク |
| 高粘度すぎた | 始動不良、燃費悪化、油圧異常 |
| 季節を無視 | 冬場に硬い粘度→エンジンかからない/夏に柔らかすぎ→オーバーヒート |
🛢社外オイルでも粘度が合っていれば使える?
はい、基本的に使用可能です。ただし以下の条件を必ず確認してください。
- ✅ SAE粘度が純正と同等または許容範囲内
- ✅ API/ILSACの規格が「SN」「SP」「GF-6」などの最新世代であること
- ✅ 合成油/部分合成油などのベースオイルの品質にも注目(粘度だけで選ばない)
例:Mobil1 0W-20 SP GF-6 → 高性能オイルとして定評あり
📚参考資料・データ出典一覧(明記用)
- 各メーカー公式「取扱説明書」2024年版(トヨタ/ホンダ/日産ほか)
- JXTGエネルギー(ENEOS)オイル適合表
- Mobil1・Castrol・WAKO’S 各社製品カタログ
- SAE International/API(米国石油協会)基準一覧
- モーターファン別冊「エンジンオイル徹底ガイド」
🧰1. ドレンパッキンの交換について
オイル交換時に意外と見落とされがちなのが、“ドレンパッキン(ドレンボルトガスケット)”の交換です。
このパーツは、オイルパンとドレンボルトの隙間を密閉する重要な部品。再利用するとわずかな隙間からオイルがにじみ出たり、振動でゆるみが発生する原因になります。
特にアルミ製・銅製のパッキンは1回の使用で変形するため、オイル交換ごとに新品交換を基本としましょう。
小さな部品ですが、オイル漏れ防止と整備品質を左右する“見えない主役”です。
❄️☀️ 2. 季節によってオイルの粘度を変えるテクニック
同じ車でも、季節ごとに粘度を変えることでエンジン保護と燃費のバランスを最適化できます。
- 冬(気温5℃以下):低温流動性が高い“0W-20”や“5W-30”などの柔らかめのオイルを選択。冷間始動時の摩耗を抑え、エンジンを素早く潤滑。
- 夏(気温30℃以上):高温時に油膜を維持できる“5W-40”や“10W-40”などのやや硬めのオイルを選択。高温・高負荷下での粘りを確保。
「年に2回、季節で粘度を変える」という整備士も多く、
特に長距離・山間部走行が多い方は、気温に合わせたチューニングが効果的です。
💡 3. 粘度選びで迷ったら“メーカー指定+ワンランク上”を目安に
メーカー指定の粘度は、標準的な環境・燃費を基準に決められたものです。
もし走行環境が厳しい(渋滞が多い・坂道が多い・夏場に長距離走行が多い)場合は、
指定より**一段階高め(例:0W-20 → 5W-30)**の粘度を選ぶと、耐熱性・油膜保持力がアップします。
ただし、極端に硬いオイルは燃費悪化や油圧上昇を招くことがあるため、
“メーカー指定+1ランク上”を上限とするのが安全です。
🧴 4. オイル粘度と燃費・静粛性の関係
最近のエコカーやハイブリッド車では、低粘度オイルを採用することで燃費を最適化しています。
ただし、低粘度オイルは高回転域での“メカノイズ(機械音)”がやや増える傾向があります。
静粛性を重視する場合は、部分合成油や摩擦低減添加剤入りタイプを選ぶと、アイドリング時の音や振動が穏やかになります。
🧠 5. オイルの「粘度」だけでなく「規格」にも注目
粘度と並んで重要なのが、API・ILSAC・ACEAなどの“オイル規格”。
特に新しい車では「API SP」や「ILSAC GF-6」などの最新規格が推奨されています。
規格が新しいほど、省燃費・清浄性・エンジン保護性能が高くなります。
粘度選びと同時に、規格表示(ボトル裏面)をチェックする習慣をつけると安心です。
✍️ 編集後記(Kazuro Garageより)
エンジンオイルの粘度は“数字”で表されますが、実際に走ってみるとフィーリングや音、始動性などで違いがはっきり感じられます。
ドレンパッキンを毎回交換する、季節に応じてオイルを調整する――そんな小さな工夫が、エンジンの寿命と走る楽しさを守ります。
「硬さを選ぶのは、走りを育てること。」
そんな視点で、次のオイル交換を迎えてみてください。
✅ この記事は2025年11月に最新情報を追記しました。
Kazuro Garageでは、DIY整備初心者でも安心して実践できる“オイル交換の知識と現場のコツ”を、今後も継続的にアップデートしていきます。
✅まとめ|“粘度”を知るとオイル選びは怖くなくなる
エンジンオイルの粘度は、「車にとっての血液の濃さ」と言っても過言ではありません。
サラサラすぎてもダメ、ドロドロすぎてもエンジンが重くなる。
だからこそ――
「車種に合った粘度」+「季節や走行環境に合わせた判断」+「信頼できるオイルメーカー」
この3つを抑えるだけで、整備の安心感が格段に高まります。
Kazuro Garageでは、そんな“用語の壁”を越えるお手伝いをこれからもしていきます。
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粘度の違いと車種別おすすめ早見表(用語解説・知識系)
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