中古車購入は「失敗」しない!元整備士が教えるプロのチェックポイント10選

1. 中古車選びは「見るべきポイント」を知っているかで決まる

「中古車は、当たり外れがあるから怖い…」 「何を見ればいいか分からず、結局見た目で選んでしまう…」

中古車に興味があっても、こんな不安から一歩踏み出せない人は多いのではないでしょうか。確かに中古車は一台一台状態が異なりますが、見るべきポイントをしっかり押さえておけば、「失敗」のリスクをグッと減らすことができます。

今回のカズローガレージでは、私が中古車を購入する際に、実際にプロの視点からチェックしているポイントを10個に絞ってご紹介します。この記事を読めば、あなたは中古車販売店の店員さんよりも「賢い」消費者になれるはずです。


2. 【外装チェック】見た目のキズより「修復歴」を徹底確認

車は見た目も大切ですが、それ以上に重要なのが「修復歴」の有無です。大きな事故を起こした車は、その後のトラブルリスクが高まります。

1. ドアやパネルの「色の違い」をチェック

  • なぜ?: 事故などで修理・再塗装された部分は、微妙に色が違うことがあります。特に、晴れた日の屋外で、様々な角度から見てみましょう。
  • プロの視点: ドアの隙間(チリ)が均一か、ボンネットやトランクの取り付け位置にズレがないかも確認してください。

2. ボルトの「工具跡」をチェック

  • なぜ?: ドアやフェンダーを交換している場合、取り付けボルトに工具で回した跡が残ります。
  • プロの視点: エンジンルームやドアを開けた内側にあるボルトを、懐中電灯などで照らして確認してみましょう。ボルトの角が丸くなっていたり、塗装が剥がれていたりしたら要注意です。

3. 【内装チェック】見えない部分にこそ「車の歴史」が詰まっている

内装の綺麗さだけでなく、車がこれまでどのように使われてきたかを読み取ることが重要です。

3. シートや内張りの「臭い」をチェック

  • なぜ?: ペットやタバコの臭いは、染みついていると取り除くのが非常に困難です。
  • プロの視点: エアコンをつけた状態で、カビ臭や異臭がしないか確認しましょう。エアコンフィルターを交換するだけでも改善する場合がありますが、根本的な原因がないか販売店に確認しましょう。

4. 床やシート下の「濡れ跡・カビ」をチェック

  • なぜ?: 過去に水没した車や雨漏りしている車は、フロアマットの下にカビや錆が発生していることがあります。
  • プロの視点: フロアマットをめくり、カーペットが湿っていないか、カビやシミがないか確認しましょう。

4. 【エンジン&足回り】試乗でわかる「車の声」を聞く

エンジンや足回りの状態は、実際に試乗することでしか分かりません。少しでも違和感があれば、その車は避けるべきです。

5. エンジンルームの「オイル漏れ」をチェック

  • なぜ?: オイル漏れは、エンジンの不調や高額修理につながります。
  • プロの視点: エンジン本体やその周辺に、黒っぽいオイルの滲みや漏れた跡がないか確認しましょう。

6. 試乗中の「異音」をチェック

  • なぜ?: 「キュルキュル」「ゴトゴト」といった異音は、ベルトの劣化や足回りの部品の摩耗が原因かもしれません。
  • プロの視点: エンジンをかけた直後、アイドリング中、走行中と、様々な状況で異音がないか注意深く聞いてみましょう。

7. 試乗中の「ブレーキ」をチェック

  • なぜ?: ブレーキの効きは安全性に直結します。
  • プロの視点: ブレーキを踏んだ時に、ペダルに不自然な振動がないか、制動距離が長すぎないか確認しましょう。

5. 【書類&記録】見えない「履歴」を読み解く

車体だけを見ても分からない、重要な情報が書類には詰まっています。

8. 車検・点検整備記録簿の「有無」をチェック

  • なぜ?: これまでの整備履歴が分かれば、どれだけ大切に扱われてきたかが分かります。タイミングベルトやバッテリーなど、高額な部品の交換履歴も確認できます。
  • プロの視点: 記録簿がない車は、メンテナンスが適切に行われていない可能性が高いので、避けた方が無難です。

9. 走行距離の「信憑性」をチェック

  • なぜ?: 走行距離は、車の価値を大きく左右します。メーターが巻き戻されていないか、記録簿と照らし合わせて確認しましょう。
  • プロの視点: 走行距離に対して、内装やタイヤの摩耗が不自然に少ない場合も注意が必要です。

6. 【最終チェック】購入前に「あなたの目」で最終確認

最後に、納得いくまで自分の目で最終確認をしましょう。

10. 全ての「電装品」をチェック

  • なぜ?: パワーウィンドウ、エアコン、オーディオ、ライトなど、全ての電装品が正常に動くか確認しましょう。
  • プロの視点: ドライブレコーダーやETCといった、後付けの電装品も動作確認を忘れずに行ってください。

7. まとめ:中古車は「知識」と「冷静な目」で選ぶ

中古車選びは、焦って決めるものではありません。

  • 外装: 修復歴がないか、ボルトや塗装のズレをチェック。
  • 内装: 嫌な臭いやカビがないか、車の使われ方を読み取る。
  • 試乗: エンジンや足回りの異音、ブレーキの効きを体感する。
  • 書類: 整備記録簿でメンテナンス履歴を確認する。

これらのポイントを実践すれば、あなたも安心して中古車選びができるはずです。納得のいく一台を見つけて、新しいカーライフを楽しんでください。

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