ウォッシャー液に水を補充しても大丈夫?プロが教える意外な落とし穴

1. ウォッシャー液が切れた!水で代用してもOK?

「ウォッシャー液が空になったけど、とりあえず手元にある水を入れておこうかな?」

急な雨やフロントガラスの汚れでウォッシャー液が切れてしまったとき、多くの人がこのように考えたことがあるのではないでしょうか。ウォッシャー液の役割は、フロントガラスをきれいにすること。それなら、ただの水でも同じように使えるのでは…?

しかし、ウォッシャー液に水を補充することは、一見問題なさそうに見えて、実は愛車に思わぬトラブルを引き起こす可能性があるのです。この記事では、ウォッシャー液に水を使うことのデメリットと、正しい対処法を解説します。


2. なぜ水ではダメなの?ウォッシャー液の2つの役割

ウォッシャー液は、単なる水ではありません。車のガラスをきれいに保ち、安全な視界を確保するために、以下の2つの重要な役割を担っています。

1. 凍結防止

ウォッシャー液の主成分には、アルコール(エタノール)が含まれており、-10℃から-30℃程度の低温でも凍結しないように作られています。

  • 水を使うと?:
    • 冬場に水を補充すると、ウォッシャータンク内の水が凍ってしまい、液が出なくなることがあります。
    • さらに、最悪の場合、凍結による膨張でタンクやホース、ノズルが破損し、高額な修理費用が発生するリスクがあります。

2. 油膜除去と洗浄力

ウォッシャー液には、界面活性剤などの洗浄成分が含まれています。これにより、雨や泥だけでなく、ガラスにこびりついた排気ガスや油膜を効果的に除去し、クリアな視界を確保します。

  • 水を使うと?:
    • 水だけでは油膜をきれいに落とすことができません。
    • むしろ、油膜を広げてしまい、ギラギラと光が乱反射し、夜間や対向車のヘッドライトで視界が悪化する”ウォータースポット”を発生させる原因になります。

3. 水を補充してしまった場合の正しい対処法

もしウォッシャー液が切れてしまい、応急処置として水を補充してしまった場合は、以下の対処法を参考にしてください。

  • 冬が来る前に全量交換:
    • 気温が下がる前に、ウォッシャータンク内の水をすべて抜き、正規のウォッシャー液に交換しましょう。
  • タンクの水を抜く方法:
    • ウォッシャータンクのキャップを開け、ホースやポンプを使って水を吸い出す。
    • もしくは、ウォッシャー液の噴射レバーを繰り返し操作し、タンク内の水を使い切る方法もあります。

4. まとめ:安全な視界のために、ウォッシャー液を正しく使おう

ウォッシャー液に水を補充することは、一見すると無害な行為に見えますが、冬場の凍結や視界不良といった、あなたの安全を脅かすリスクを伴います。

  • ウォッシャー液の役割: 凍結防止と油膜除去。
  • 水の危険性: タンクやホースの破損、視界不良の原因。
  • 正しい対処法: 応急処置として水を使った場合は、必ず正規のウォッシャー液に交換する。

これらのポイントを覚えて、あなたの愛車と、安全なカーライフを守りましょう。

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